【前編】マネーフォワードとVASILYが語る、アプリのマーケティング活用 アプリ開発は「作って終わり」から「活用」する時代へ  

2017年12月15日

イベント

~【前編】ユーザー体験の最大化 ~

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2017年11月2日、東京・紀尾井町にあるYahoo! JAPANのオープンコラボレーションスペース「LODGE」にて、Yahoo! JAPAN主催のセミナーイベント「成功事例にみる、いまアプリマーケティングが必要な理由 ~入門編~」が行われました。アプリを活用して、ビジネスを成功に導くためのヒントに満ちたイベントについて、2回に分けてレポートをお届けします。前編は、アプリを取り巻く状況とゲスト2社の試みを紹介します。

成長を続けるアプリ市場

世界のモバイルシーンを変えたiPhoneの登場から、今年で10年がたちます。この間、アプリはスマホユーザーにとって欠かせないものになったと同時に、当たり前の存在になりました。

そうしたなか、Yahoo! JAPANでは、現在のアプリ市場と活用方法を知るためのセミナーイベントを開催しました。第一部はアプリ市場の分析について、第二部ではアプリを活用して成功を収めている「マネーフォワード」と「IQON」からビジネスモデルとアプリの戦略について伺いました。

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イベントには、さまざまな業界から多くの参加者が集まってくれました

最初にイベントで取り上げられたのは、アプリ市場の動向です。

ユーザー1人あたりのアプリ利用時間は、1日、150分~180分。平均インストールアプリは100個程度。ところが、そのうち使用されているのはわずか30個に過ぎず、およそ3分の2は使用されていないということになります。
また、ひとつのアプリを利用する時間は最も長いもので1日約30分。長時間使わないものでも、それぞれ短時間使用するというデータもあり、アプリの合計使用時間は今でも少しずつ伸びていることがわかります。

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こうした状況を、トレンドイズムのアプリビジネスエヴァンジェリストであり、このイベントのモデレーターを務めた竹林拓さんは、「頻繁に使われているアプリは固定化されている一方、新しいものも含めてさまざまなアプリが使われており、まだアプリ市場は伸びる」と分析します。このことは、Yahoo! JAPANがリリースするアプリのDAU(デイリーアクティブユーザー)や広告出稿額からもうかがい知ることができます。

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イベントでモデレーターを務めたのは、
さまざまなアプリ会社のアドバイザーを10社近く行っているトレンドイズムの竹林拓さん

「Yahoo! JAPANがリリースしているアプリを合計すると、DAUは4,000万人と過去最高を記録しており、まだまだアプリは伸びています。それにともなって、広告出稿も増え、現在は広告売り上げ全体の50%以上がスマホからという結果が出ています」(ヤフー株式会社 大橋政彦)

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ヤフーからは、アプリ分析ツール「Yahoo! MOBILE INSIGHT」の
サービスマネージャーである大橋政彦が登壇しました

「市場が伸びていても、利用されるアプリが固定化している傾向の中では、アプリをいかに利用し続けてもらうかがアプリ事業者にとって重要です。インストールしてもらうだけではなく、利用を続けてもらう「リエンゲージメント」の必要性が、市場の動向からもうかがえます」(ヤフー 大橋)

リエンゲージメント施策の実施や、適切なアプリ改善には、Yahoo! JAPANが提供する「Yahoo! MOBILE INSIGHT」などのアプリ解析ツールを使って、アプリの利用頻度や利用時間の低下などをいち早く把握することが重要です。

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Yahoo! MOBILE INSIGHTの管理画面。アプリの利用状況などが可視化されていてKPI管理に役立つ

ベネフィットとしての「ユーザー体験」

今なお成長を続けるアプリ市場において、さまざまな企業がユーザー獲得やアプリ使用率をあげるために試行錯誤を繰り返しています。そこで本イベントでお話しいただいたのが、アプリをビジネスに活用して成功を収めている自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」を提供している株式会社マネーフォワードと、ファッションアプリ「IQON」を手がける株式会社VASILYの2社です。両社のビジネスにとってアプリはどのような位置付けであるのでしょうか。

「マネーフォワードは550万人のユーザーに利用していただいています。アプリはユーザーとの接点生み出し、ユーザーとのコンタクトをしやすいツールだと考えているので開発に力を入れています。PCよりもスマホの方が身近で日常的に使ってもらいやすいのも理由の一つです」(マネーフォワード 木村友彦さん)

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株式会社マネーフォワード サービス開発本部マーケティング部 部長 木村友彦さん

「アプリは、ビジネスをドライブさせるための『ツール』にすぎません。まずはWebサイトやSNSといった施策を行って、その後に考える手法の一つだと思います。そう考えると、もちろんアプリは重要ですが、過度な期待は抱かずに取り組む必要があると思っています」(VASILY 金山裕樹さん)

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株式会社VASILY 代表取締役CEO 金山裕樹さん

マーケティングとして見たときに、アプローチが異なるように見える両社ですが、しかし共通しているのは、アプリを通じたユーザー体験を重視している点でした。キーワードは「明確なベネフィット」です。

「マネーフォワードが目指すのは、ユーザーが抱えるお金に対する不安をなくすこと。そのためには、まずユーザーが自分自身のお金に関する課題を理解する必要があります。そこで、マネーフォワードではお金の流れを見える化することで、ユーザー自身のお金にまつわる課題発見し、サービスを通じて課題解決のサポートをしています。この体験の中で大事にしていることは、ユーザーに″ワオ!″という『驚き』を提供することです。たとえば、金融機関と連携し、入出金一覧をアプリ上で体験していただくことや、自動取得した入出金履歴や取引明細を、食費や光熱費へと自動で仕分けし、自動でグラフ化することなどです。これらの『ワオ!』という体験をダウンロードしてすぐに体感できるよう常に改善しています」(マネーフォワード 木村さん)

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マネーフォワードのアプリ画面より。左は口座画面、右は支出の割合を円グラフで可視化してみせる画面

マネーフォワードのアプリを起動してIDを登録すると、いくつかの質問が画面上に表示されます。回答によって連携する金融機関のレコメンドを変更するなど、ユーザーにあわせて最初のフローを最適化する仕組みができあがっており、木村さんが言及する「ワオ!」という体験のスムーズな提供が、このプロセスに表されています。

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マネーフォワードのプレゼン資料より。
ID登録後、各ユーザーに合わせたコミュニケーションの最適化が図られている

意思決定までの「コストダウン」と「時短」

ユーザーの体験をベネフィットとして上げたマネーフォワードに対し、IQONが提供するベネフィットは「時短」です。

IQONでは、アプリ内でさまざまなコーディネートやトレンド記事を表示し、気に入ったアイテムが見つかれば、すぐにECで購入できるのが特長です。さらに使い込めば使い込むほどにアプリが学習し、表示される商品がユーザーに最適化される機能もあり、結果的に買い物にかかる時間が短縮されていきます。

「服を買う行為は、プロセスも含めて時間もエネルギーも掛かってしまいます。さらにファッションのアイテムは日用品として考えると単価が高い。服を買うためには、さまざまなコストが掛かるのが現状です。そこで、購入の意思決定をもっと便利に、もっと早く、より簡単に行えるように開発を進めています」(VASILY 金山さん)

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IQONの画面より。左はユーザーによる人気のコーディネートが集まった一覧リスト、
右はコーディネートの詳細ページで各アイテム購入へと繋がっている

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IQONのプレゼン資料より。コーディネートやトレンド記事を入り口にして、
購入までのプロセスを効率的に導線を引いた設計となっている。
IQONからECサイトへユーザーを送客し、購入されたら成果報酬を得るビジネスモデル

明確なベネフィットをユーザーに体験させることで、ユーザー数を増やしてきたマネーフォワードとIQON。その過程で重視しているのはアプリのデータです。アプリから取得できるデータを分析し、その結果をもとに改善を繰り返していくサイクルこそがもっとも重要なポイントです。

例えば「Yahoo! MOBILE INSIGHT」のような解析ツールのアナリティクス機能を活用することで、アプリの利用状況を確認することが可能です。

2社はどのようなデータを重視して、サービスを改善してきたのでしょうか? 後編では、マネーフォワードとIQONがアプリの分析を通して実施する広告施策やKPI設定など、アプリのマーケティングについて詳しくお届けします。

~(後編)アプリのKPI分析と広告 ~を読む

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